お墓参り

お彼岸にやってはいけないことはない!しないほうがいいこと5つ紹介。

「お彼岸にやってはいけないことってありますか?」

そんなお悩みを解決する記事を用意しました。

結論、お彼岸でやってはいけないことは原則ありません。

ただし、「しないほうがいい」というニュアンスのことはあります。

そこで本記事では、お彼岸にしないほうがいいことを5つ紹介します。

また、そもそもお彼岸とはどんな意味があるのかについても解説するので、お彼岸の意味や由来が分かり、お彼岸にやるべきこと、しても問題ないことも理解できる内容になっています。

そろそろお彼岸の時期になるので、その前に読んでおいてくださいね。

 

そもそも、お彼岸とは?

仏教では、死者の魂は死後の世界(彼岸)に渡り、その魂は苦しみや悲しみから解放されることを願って供養を行います。

お彼岸の時期は春と秋、季節の変わり目に当たり、自然界の変化が大きいことから、生と死、世界と彼岸(死後の世界)の狭間であるとされてきました。

そのため、現世とご先祖様がいる極楽が最も通じやすくなる期間と考えられ、お彼岸の時期にお墓参りをする慣習が生まれました。

また、この世からあの世(彼岸)に至るための仏教の修行をおこなう期間ともされています。

 

お彼岸の期間について

お彼岸は、春と秋、年に2回あります。

春分の日の前後を「春彼岸」、秋分の日の前後を「秋彼岸」と言います。

春彼岸の期間は3月の「春分の日」の前後3日間、秋彼岸の期間は「秋分の日」の前後3日間、それぞれ合計7日間です。

お彼岸の初日を「彼岸入り」、最終日を「彼岸明け」、春分の日と秋分の日を「中日(ちゅうにち)」と呼びます。

春分の日と秋分の日はその年によって日にちは変わります。

ちなみに、中日である春分の日と秋分の日はご先祖様を偲ぶ日で、中日以外の6日間は修行を積む期間とされています。

 

お彼岸とお盆の違いについて

お彼岸は3月と9月の年2回あり、ご先祖様と最も近い距離で供養することが目的です。

お盆は年1回です。基本的には8月13日~16日の間ですが、地域により7月のところもあります。

お盆の目的は、ご先祖様を「彼岸から此岸(しがん)=この世にお迎えしてご供養する」ことになります。

 

お彼岸にやってはいけないことは?しないほうがいいこと「5つ」

結論、原則として、お彼岸にやってはいけないことはありません。

ですが、お彼岸の期間はお墓参りや法要、修行をおこなうのが本来の目的とされています。そのため、それ以外で時間を取ること、また慶事を行うことをよく思わない方もいます。

そこで、以下のようなことは「しないほうがよい」かもしれません。

 

① お見舞い

仏教的な意味は全くないのですが、お見舞いは気をつけたいところです。

その理由は、まだ生きているのにお墓参りに来たかのように考える方もいるからです。

お彼岸は亡くなった方のお墓参りをする期間です。お墓参りで帰省したついでにお見舞いに行くという場合もあるかもですが、そうした配慮もしつつ、お見舞いに行く日を決めると良いですね。

 

② 結婚式や披露宴

お彼岸は「喪」の期間ではないので、結婚式や披露宴はやってはいけないことではありません。

ただ、お彼岸はお墓参りや法要などの行事があって忙しい期間でもあります。

人によっては結婚式や披露宴といった行事に招待されることを負担に感じる方もいるでしょう。

そのため、もしお彼岸の期間に結婚式や披露宴を考えている方は、招待する方への説明や配慮が必要になります。

また、結婚式の招待状も、お彼岸の期間ではない日に届くようにすると良いでしょう。

 

③ お宮参り

もう一度言いますが、お彼岸は「喪」の期間ではありません。

なので、神事であるお宮参りをやってはいけないというわけではありません。

ただ、地域によっては神事と仏事のお彼岸を一緒にやってはいけないと考えているところもあるようです。

また、ご先祖様を偲ぶための期間に他の行事を入れて忙しくしてしまうのは避けたほうがいいです。

そのため、お彼岸の期間にお宮参りをするのはしないほうがよいかもしれません。

 

④ 建前

昔気質の人の中には、仏事と神事を一緒にやってはいけないと考える人もいます。

もちろん、お彼岸の期間にやってはいけないことではないのですが、そうした人がいる場合には、建前もお彼岸の期間を避けたほうがよいでしょう。

 

⑤ 水辺で遊ぶ

お彼岸の時期の迷信として「お墓や仏壇がなく供養されない霊魂が水に人を引きずり込む」といったものがあります。

このことから、「お彼岸の時期には水辺に行ってはいけない」と言われています。

迷信なので信じすぎることもないかもしれません。

ただ、秋のお彼岸は台風が多い時期でもあり、水の事故も起きやすいため、迷信ではあるものの間違った考えではないと言えるでしょう。

 

※お墓参りのタブーとされていることにも注意

お彼岸に限ったことではないのですが、お墓参りのタブーとされていることにも気をつけましょう。

具体的には以下のようなことです。

・ろうそくの火を息で吹き消す

・お墓にお酒やジュースをかける

・毒やトゲのあるお花をお供えする

・お供え物をお墓に残して帰る

・ふさわしくないお供えもの(五辛・肉・魚)を供える

ふさわしくないお供えものとは、五辛(ニラ、ニンニク、ネギ、ラッキョウ、ハジカミ=生姜や山椒)や、肉、魚です。

仏教では昔から辛味や匂いの強い野菜を食べることを禁止していました。

また、肉や魚は「殺生」をイメージさせるためふさわしくないとされています。

その他にも、お墓参りにタブーとされていることがあり、詳しくは以下の記事でまとめてあるので参考にしてください。

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誤解されがち!お彼岸にしても問題ないこと

前述しましたが、原則としてお彼岸の期間にやってはいけないことはありません。

なので、よく誤解されがちな「引っ越し」「車の納車」「新築祝い」といったこともしても問題はありません。

お彼岸は「喪」の期間ではなく、仏教的にも「忌日」という考え方はないので、何か新しいことを始めるのを避ける必要はありません。

中でも、3月は引っ越しシーズンで、お彼岸を避けると日程が空いていないという方も多いので、引っ越しをしてはいけないという考えは持たないでいいでしょう。

 

お彼岸にするべきこと【3つ】

ここからは、お彼岸にするべきことについて紹介します。

以下の3つです。

① 仏壇・仏具の掃除・お供え

② お墓参り

③ 彼岸会に参加する

順番に解説していきます。

 

① 仏壇・仏具の掃除・お供え

まずは、家に置いてある仏壇・仏具の掃除をします。

いつも掃除できていない細かい箇所までキレイにしましょう。

ホコリを被っているので、掃除中は窓を開けて、毛ばたきや雑巾でホコリを落として、最後は柔らかい布で拭き上げましょう。

掃除を終えたらお供え物をします。季節の花や果物、彼岸団子、春ならぼた餅、秋ならおはぎをお供えすると良いですね。

 

② お墓参り

お墓参りは中日である「春分の日」「秋分の日」にするのが理想です。

ですが、日程的に難しい場合にはお彼岸期間中のいずれかの日にお墓参りしましょう。

お墓参りの際は、まずはお墓掃除をして、お花とお線香をお供えして、お水、食べ物や飲み物などのお供え物をして合掌をします。

お墓参りのやり方や手順については、下記記事で詳しくまとめてありますので参考にしてください。

参考
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③ 彼岸会に参加する

お彼岸の時期には、彼岸会(ひがんえ)が行われるお寺もあります。

彼岸会とは、お寺の中でご先祖様の供養を行います。

彼岸会に参加する際には、お布施をお渡します。お布施の相場は、お寺の中で法要する場合には3000円~10000円、自宅へ招いて行う場合には30000円~50000円+交通費ぐらいです。

お布施は奉書紙、もしくは白い封筒に包み、袱紗(ふくさ)の上にのせて差し出すのがマナーとなります。

お彼岸のお墓参りやお布施に関することは下記記事で詳しくまとめています。参考にしてください。

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まとめ

今回はお彼岸でしないほうがいいことを5つ紹介しました。

まとめると下記の5つです。

  • お見舞い
  • 結婚式や披露宴
  • お宮参り
  • 建前
  • 水辺で遊ぶ

上記5つは、やってはいけないことではないのですが、お彼岸の期間にやる理由がない場合は避けたほうがいいでしょう。

お彼岸はご先祖様を供養する期間なので、他の行事よりもお墓参りを優先できると良いですね。

それでは今回は以上です。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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