「お彼岸のお墓参りのときにはお寺に挨拶するべきでしょうか?」
そんなお悩みにお答えする記事を用意しました。
この記事を読めば、お彼岸のお墓参りに挨拶は必要なのか、またお布施やお土産を渡したほうがいいのはどんな時なのか分かりますよ!
お布施の相場だったり、今さら聞けないお墓参りのマナーについても解説するので、ぜひ参考にしてくださいね。
お彼岸のお墓参りはお寺に挨拶は必要?
結論、お墓参りだけであれば必要ありません。
ただし、お墓参りの前に、お寺の本堂にお参りをしましょう。
ご先祖様を供養していただき、お墓を守ってくれているからです。
「それなら住職さんにも挨拶をしたほうがいいのでは?」と思うかもですが、お彼岸の期間は住職さんはとても忙しくしています。
そのため、逆に挨拶をしないほうが住職さんにとっては良いのです。
ただ、もしお寺や墓地などで住職さんとすれ違ったら会釈と挨拶は忘れずにしましょう。
受付に住職さんがいる場合は挨拶しましょう
受付に住職さんがいる場合もあります。
その際は、お墓参りに来たことを告げて挨拶しましょう。
お参り後に帰る時も忘れずに挨拶しましょう。
お墓参りだけならお布施や手土産も不要
挨拶と同様に、お墓参りだけならお布施や手土産も不要です。
お彼岸の期間は住職さんもかなり忙しいです。お墓参りだけで呼び止めてしまうのは控えたほうがいいでしょう。
ただし、お墓参り以外の用事がある場合には、挨拶やお布施・手土産が必要になるケースがあります。
それについて次項で解説します。
お彼岸にお布施や手土産が必要なケース
ここからは、お彼岸にお布施や手土産が必要なケースについて紹介します。
法要の相談や打ち合わせがある時
日頃の供養やお世話になっている感謝をこめて、手土産を持参するのがベターです。
ただし、賞味期限の短い生菓子や果物は避けましょう。お彼岸の期間にはたくさんの檀家さんが訪れるので、賞味期限の近いものだと迷惑になってしまう可能性があるからです。
手土産には、お煎餅やあられなど賞味期限が長いものを選ぶのがおすすめです。
もし、手土産の用意の時間がなかったという場合には、お菓子代として3000円程度のお布施として包んでおけば良いでしょう。
読経をしてもらう場合はお布施が必要
どういったタイミングであっても、供養の読経をしてもらった場合にはお布施を包む必要があります。
自宅に僧侶を読んで読経してもらう場合には、お布施と+交通費を御車代として包んで渡します。
またお墓参りの後に会食をするケースで僧侶は会食に参加しない場合には、食事代として御膳料を包むのがマナーとなっています。
お布施の金額は宗派や地域によっても違いますが、読経のお布施は5000円~30000円ほど、御車代、御食事代は共に5000円程度と考えておくと良いでしょう。
ちなみに、初盆など特別なお墓参りのときに読経してもらった時には、先で紹介した金額よりも少し高めの金額(3万円~5万円)包むことが一般的です。
初盆とは、故人が亡くなってから四十九日の法要が終わった次のお盆のことを言います。
合同法要に参加する場合はお布施が必要
彼岸会などの合同法要に参加する場合もお布施を包みます。
お布施の金額の目安は、3000円~1万円程度と考えておくと良いです。
お布施の包み方について
お布施が必要な場合、どのように包んで渡せばいいか解説します。
お布施は普通の封筒に包んでOK
昔の慣例では奉書紙に包んで渡していましたが、現代ではコンビニなどで売っている普通の白い封筒に入れて渡しても問題ありません。
もちろん「御布施」と書いてある封筒に包んで渡しても大丈夫です。
ただし注意点なのが、袋が二重になっている封筒には入れないように。二重の封筒は不幸が重なるという意味をもたれるからです。
また紅白の水引も使わないようにしましょう。
表書きの書き方
お布施は普通の白い封筒に入れて問題ないですが、封筒には表書きが必要になります。
表書きの書き方ですが、封筒の全面の上半分に、「お布施」「御布施」「御経料」「御礼」のいずれかを書きます。そして下半分には、法要の施主の姓名を書きます。
ちなみに、筆やペンの色については普通の黒い墨を使って大丈夫です。黒いボールペンやサインペンでもOKです。
お葬式などに使う薄墨は逆に失礼にあたるので使わないようにしましょう。
お布施の渡し方
個別で法要を行う場合には、法要前に僧侶に挨拶するときに渡します。
挨拶のタイミングがなかった場合には、読経のお礼を言う際に渡しましょう。
渡し方ですが、裸の封筒のまま渡さないほうが良いです。お盆に載せて渡す、もしくは袱紗(ふくさ)に包んでおいて、渡すときに袱紗から取り出して渡しましょう。
合同法要の場合には、受付の方がいるはずなので、そこにいる係の人に渡しましょう。
今さら聞けない!お彼岸のお墓参りの疑問に回答します。
お彼岸には、お墓参りだけなら挨拶やお布施も要らないことが分かりましたが、お彼岸のお墓参りってどうやってお参りするの?と気になる方もいると思います。
そこで、ここからはお彼岸のお墓参りの疑問について回答していきます。
そもそも、お彼岸とは?
お彼岸は、3月の春分の日、9月の秋分の日の前後3日間を含めた7日間の期間になります。
この期間は、太陽が真東から昇り、真西に沈むことから、ご先祖様のいる「あの世」と私が生きている「この世」が最も通じやすいと考えられています。
そのため思いが通じやすいとされて、お墓参りを行うのが通例となっているのです。
お墓参りの正しいやり方は?
お墓参りには正しいやり方というのは存在しません。
ですが、一般的には下記のような流れで行います。
お墓参りの手順
①本堂にお参りする (寺院墓地の場合)
②お墓掃除をする
③花立の水を替えてお花を供える
④水鉢に水をお供えする
⑤お供え物を置く
⑥ロウソクに火を灯してお線香をお供えする
⑦合掌する
⑧後片付けをして帰る
お墓参りの前には、まずは本堂へお参りをしてから、お墓の前に着いたらお墓掃除から始めましょう。
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お墓参りのときにかける言葉は?
まず、礼を尽くすために、「お参りに参りました」と故人に報告するのが一般的です。
次に、故人への近況報告や感謝の言葉、謝罪の言葉などが良いですね。
近況報告は、家族の状況、個人の成長、大切な出来事など、故人が生きていた時に共有していたであろう話題について語るものです。「父さん、私、大学を卒業しました」といった具体的な事柄がいいでしょう。
感謝の言葉としては、「いつも見守ってくれて、ありがとう」や、「あなたがいたから私たちは今ここにいられます」など、故人が残してくれたものに対する感謝の気持ちを伝えましょう。
また、何か後悔するようなことがある場合は、お墓参りの際にその謝罪の言葉を述べることも重要です。「あの時は理解できなかったけれど、今ならわかります。ごめんなさい」といった形で、自己反省の意味も含めて故人に向き合うことができます。
最後に、「また来ます」や、「これからもよろしくお願いします」といった言葉を残してあとにすると良いですね。そうした言葉は、故人との関係が続いていること、そしてその存在が依然として大切であることを示すことができます。
また、周りに誰もいなければ口に出して伝えるのも良いですし、心の中で伝えてもOKです。
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お墓参りに必要な持ち物は?
お墓参りに必要な持ち物をまとめてみました。
下記の通りです。
お墓参りの持ち物チェックリスト
- お線香
- ライター・マッチ・チャッカマン
- ロウソク
- お花
- お供え物
- 掃除道具(ホウキ・チリトリ・雑巾・スポンジ・バケツ)
- 数珠
この中で忘れないようにしてほしいのが掃除道具です。
お墓参りは掃除から始まるので、お墓の周りを掃除するホウキとチリトリ、墓石を水洗いするためのスポンジとバケツは用意していきましょう。
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お墓参りでやってはいけないことってある?
お墓参りでは、一般的なマナーとしてやってはいけないことがあります。
下記の通りです。
お墓参りでやってはいけないこと
① 火を口で吹き消さない
② 食べ物のお供え物は持ち帰る
③ タブーとされるお供え物に気をつける
④ 火は消して帰る
⑤ お酒を墓石にかけない
⑥ 霊園や墓地のルールを守る
仏教において人間の息は穢れたものとされているので、お墓の前で火を口の息で吹き消すのはマナー違反となります。
また、お供え物を置いたままにすると動物に荒らされる恐れがあるので必ず持ち帰りましょう。帰る時には火の始末も忘れずに行ってください。
お花やお供え物にも良くないとされるものがあります。詳しくは下記のページで紹介しているので参考にしてくださいね。
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お彼岸にお墓参りに行けない。どうすればいい?
どうしても行けない事情がある方は行けなくても構いません。
大切なのはご先祖様を想う気持ちです。
ご先祖様としても、無理をしてまで来ることを望んではいないと思いますし、来なかったからといって自分の子孫を恨んだり祟るようなことはありません。
ただ親戚でうるさい人がいる場合には、お彼岸に入る前に、電話でお墓参りに行けないというお詫びをしましょう。
そしてお菓子やお花といったお供え物を贈ります。お供え物の金額の目安は3000円程度が相場です。
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または、お墓参り代行サービスを利用するという方法もあります。
お墓参り代行サービスとは、本人の代わりにお墓参りに行ってくれるサービスです。
お墓掃除から、お花、お線香までお供えしてくれるので、お墓が遠方にあったり諸事情でお参りに行けない場合には利用してみてはいかがでしょうか。
まとめ
お彼岸にはお墓参りだけならお寺への挨拶は不要です。
ですが、まずはお寺の本堂へお参りをしてからお墓参りをしてくださいね。
また、お彼岸に読経をお願いする場合にはお布施が必要です。
本記事を参考にして、お布施の相場や渡し方などに注意しましょう。
それでは今回は以上です。
最後まで読んでいただきありがとうございました。