お墓参り

お墓参りは「はしご」してもいいの?ついで参りとの違いを解説

お墓参りを2箇所はしごしてもいいのでしょうか?

そんなお悩みを解決する記事を用意しました。

違う墓地にお墓があった場合、お彼岸やお盆などの時期には同じ日に行く予定を立てている方も多いと思います。

そこで本記事では、「はしご」してお墓参りをしても良いのか解説しますね。

 

お墓参りは「はしご」しても問題ありません

結論、お墓参りははしごしても問題ありません。

特にお彼岸やお盆などの時期は、お墓参りの予定を2日以上にわけて立てるのは難しい方も多いと思います。

お墓参りで大切なことは故人を思う気持ちです。一つ一つのお墓を丁寧にお参りすれば、はしごしても何ら問題はないのです。

 

「ついで参り」との違い

お墓参りをはしごするのは良くないという話があるのは、「ついで参り」というのがごっちゃになっていることが考えられます。

ついで参りとは、何かの用事のついでにお墓参りに行くことを言います。

お墓参りに行く日はお墓参りを一番の行事にしなくては失礼だという考え方です。

例えば、買い物に行った帰りにお墓参りに行く、といったことをついで参りと言います。

ですが、お墓参りのはしごはついで参りにはなりません。お墓参りを行うことがその日の目的であれば問題ないからです。

また「ついで参り」は昔はタブーとされていたようですが、現代ではとやかくうるさく言う人もいなくなりました。

何度も言いますが、お墓参りで大切なことは故人を思う気持ちです。例えついで参りだとしても、忙しい毎日の合間をぬってお墓参りに行くこと自体が良い行いだと言えます。

 

お墓参りの手順について

お墓参りを2箇所以上はしごする場合は、お墓参りの手順を知っておくとスムーズです。

ここではお墓参りの手順を解説していきますね。

 

お墓参りの手順

①本堂にお参りする(寺院墓地の場合)
②お墓掃除をする
③お供え物をする
④お線香をお供えして合掌する
⑤後片付けをする

 

①本堂にお参りする(寺院墓地の場合)

寺院墓地の場合は、お墓参りをする前に本堂へお参りをします。また住職とお会いしたらご挨拶しましょう。

 

②お墓掃除をする

お墓の前についたらお墓掃除をします。

お墓の周りの落ち葉やゴミがあったら拾い、雑草が伸びていたら草むしりをします。

墓石はホコリや汚れがついているので水洗いをします。柔らかいスポンジやタオルで磨いてください。最後に乾拭きをして水を拭き上げます。

 

③お供え物をする

お墓掃除を終えたら、お花とお供え物をします。

お花は花立の水を入れ替えてからお供えします。花立の中も汚れていることが多いので、水でゆすいだりスポンジなどで擦って洗いましょう。

またお水のお供えもします。水鉢があればそこに、ない場合は湯呑かコップにキレイなお水を入れてお供えします。

食べ物のお供えものは直接お墓には置かずに、半紙かハンカチを敷いてその上に置くようにしてください。

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④お線香をお供えして合掌する

お線香をお供えします。

ロウソクがあればロウソクの火をつけてお線香に火をつけます。

お線香に火がついたら、息で吹き消さずに、手で仰ぐか手を振って消してください。仏教では息で吹き消すのは良くないこととされているからです。

お線香のお供えの仕方ですが、複数人で来ている場合は故人と近しい人からお供えしていきます。または代表者のみがお供えをして他の人は合掌するだけというやり方もあります。

お線香をお供えしたら合掌します。故人のことを思い心で対話しましょう。

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⑤後片付けをする

お参りが終わったら後片付けをします。

落ち葉、雑草、ゴミ、お参りの際に出たお花の包装紙などは必ず持ち帰りましょう。

墓地の中にゴミ箱やゴミの集積所がある場合は、そこの墓地のゴミのルールに従って捨てるようにしましょう。

ロウソクの火は消す、お線香の火は燃え尽きるのを待ってから帰ります。どうしても時間がない場合は水をかけて消しましょう。

またお供え物は必ず持ち帰ってください。カラスなどに荒らされてしまうからです。またはお供え物をその場で食べることも供養になるとされています。

お墓参りの手順やマナーについては下記記事で詳しくまとめてあるので、気になる方は合わせて読んでみてください。

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お墓参りの持ち物について

お墓参りの手順の次は、持ち物についてもまとめておきます。

お墓参りには以下のものを持っていきましょう。

 

お墓参りの持ち物

  • 軍手 (掃除用)
  • ぞうきん(掃除用)
  • バケツ (掃除用)
  • ゴミ袋 (掃除用)
  • お線香 (お参り用)
  • ロウソク(お参り用)
  • ライター(お参り用)
  • お水 (お参り用)
  • お花(お参り用)
  • お供え物 (お参り用)
  • 手桶・柄杓 (お参り用)
  • 数珠 (お参り用)

手桶・柄杓は墓地で借りれる場合は必要ありません。また合掌するときには数珠を手にかけて合掌するのが理想ですが、持っていない場合は持参しなくても問題はありません。

 

お墓参りのマナー【やってはいけないこと】

墓地は公共の場です。また故人が眠る神聖な場所でもあります。

お墓参りにはマナーがあり、やってはいけないことが幾つかあるのでここで紹介します。

 

騒いだり走り回ったりさせない

墓地には他にもお参りに来ている方が沢山います。

小さいお子さんがいる場合には、騒いだり走り回ったりさせないように注意しましょう。

 

火を息で吹き消さない

仏教では人間の吐く息は不浄なものとされています。

そのためロウソクやお線香の火は息で吹き消さないよう注意しましょう。

火を消す際は、手で仰ぐか、手を振って消します。

お線香の火がなかなか消えない場合は、お線香を地面と垂直に持って縦に振ると消えやすいです。

 

お墓に水以外のものをかけない

お墓には水以外のものはかけないでください。

墓石は水分を吸収します。お酒やジュースなどをかけるとシミや変色、劣化の原因になってしまうからです。

お酒やジュースのお供え物はコップに注いでお供えしてください。

 

合掌の際はしゃがむ

お線香をお供えした後に合掌する際はしゃがんで行うのが理想です。

地域によってはしゃがむことが決まりになっている所もあります。

理由は、立ったまま合掌すると仏様を見下ろすことになり失礼にあたるという考えからです。

ただし、足が悪いといった事情がある場合は無理に行う必要はありません。

 

火は消して帰る

火は必ず消して帰るようにしてください。ロウソクやお線香が風で倒れたり飛んだりして火事の原因になってしまう可能性があるからです。

お線香は燃え尽きるまで待ってから帰るようにします。どうしても時間がない場合は水をかけて消して帰りましょう。

 

お供え物は持ち帰るかその場で食べる

お供え物はそのまま置いて帰らないように注意してください。

カラスなどの動物に荒らされたり、虫が湧いてお墓が汚れてしまう可能性があるからです。その場合は周りのお墓の迷惑にもなってしまいます。

そのためお供え物は必ず持ち帰る、またはその場で食べるようにしてください。その場で食べることで故人と飲食を共にすることを意味します。

 

まとめ

今回はお墓参りははしごしても良いのかについて解説しました。

結論、お墓参りははしごしても問題ありません。

勘違いされやすい「ついで参り」とは、お墓参り以外の用事の後にお墓参りに行くことを言います。

お墓参りに行くことが目的であれば、お墓参りを2箇所行っても「ついで参り」にもならないので気にする必要はありません。

お墓参りの手順については、本堂へお参り→お墓掃除→お供え物をする→お線香と合掌をする、といったことが基本の流れです。

また、お墓参りが終わったらお供え物は必ず持ち帰るようにしてくださいね。

それでは今回は以上です。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

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