お墓参り

お墓参りは手を合わせるだけでもOK?お墓参りの仕方や作法を解説。

「お墓参りに行こうと思ってるんですが何も準備していません。お墓参りは手を合わせるだけでもOKですか?」

そんなお悩みを解決する記事を用意しました。

この記事を読めば「お墓参りは手を合わせるだけでもOKか?」について分かりますよ。

また正しいお墓参りの仕方や作法についても紹介するので、これからお墓参りに行かれる方は是非本記事を参考にしてくださいね。

 

お墓参りは手を合わせるだけでもOKです

結論、お墓参りは手を合わせるだけでもOKです。

なので、手ぶらで行って手を合わせるだけでも問題はありません。

というのは、お墓参りで一番大切なことは故人を想う気持ちだからです。

そもそもお墓参りは、故人の冥福を祈り感謝を伝えるために行うもの。お墓の前で手を合わせて心の中で故人と対話します。

もちろんお花やお線香などを用意して行くのが理想ですが、時間がなかったり、色々な事情がある場合には、お墓の前で手を合わせるだけでも失礼には当たらないのです。

 

お墓の前で手を合わせる意味

手を合わせる行為は「合掌」と呼びます。

なぜ手を合わせるのかというと、右手が仏、左手が自分自身であり、それを一つに合わせることで、自分自身と一体化した清らかな心を表現しているそうです。

正しい合掌の仕方は、胸の前に拳一つぶんほど空けて手を合わせます。

そして指先は仏様に傾けて、角度は45度にするのが良いとされています。

ただ合掌の仕方には指をずらして互い違いにする合掌もあったり、それぞれの宗派によって違ったりします。

両手を合わせてする合掌はほとんどの宗派で通用するのでそこまでこだわる必要もないですが、気になる方はお寺さんに聞いてみるとよいでしょう。

 

お墓参りの仕方や作法について

お墓参りは手を合わせるだけでも問題ありませんが、最低限知っておいたほうがいいお墓参りの仕方や作法があります。

今後のために見ておけば、理解を深めて準備もしやすくなると思いますよ。

 

できれば準備したい!お墓参りに必要なもの

前述した通り、お墓参りは手ぶらで行っても問題ないのですが、できれば準備しておくと良いものがあります。

それぞれの持ち物に意味があってお墓参りには必要とされているものなので、事前にチェックしておきましょう。

下記の通りです。

  • 線香
  • ろうそく
  • お花
  • お供え物
  • 数珠
  • 掃除用具

順番に解説していきますね。

 

線香

お墓参りの持ち物として線香は欠かせません。

お線香は香りは故人の食べ物とされているので、お線香をあげることは故人に食べ物をお供えする意味になるからです。

またお線香の煙によって穢れを払って心身を清める意味もあります。

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ろうそく

ろうそくに火を灯すことで不浄を祓い、周囲を清めるという意味があります。

お線香に直接ライターやマッチで火をつける方も多いので、ろうそくに火を灯す方は少ないかもしれませんが、できればろうそくを持参して、ろうそくからお線香に火をつけると良いでしょう。

 

お花

お墓にお供えするお花も準備していきましょう。

お花屋さんなどでは「仏花」という名前で販売されていますが、お供えするお花に種類や決まりはありません。季節のお花や故人が好きだったお花を選ぶのがおすすめです。

どれを選んだらいいか迷ってしまう場合は、仏花として代表的な「菊」の花を選ぶと良いでしょう。

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お墓に水(浄水)をお供えすることで、その場を清めて、お墓参りに来た人の心も浄化する意味があります。

お墓に水受け(正面の楕円形をした窪み)がある場合は、そこに水を注いでお供えします。また花立の水も新しい水に入れ替えましょう。

水をそそぐ際は、ペットボトルや水桶から直接入れるのではなく、柄杓(ひしゃく)を使います。

水はお供え用と掃除用とで必要となるため、できれば水桶も2つに分けて用意すると良いでしょう。

 

お供え物

食べ物や飲み物をお供えすることで、お参りをする人が現在生かされていることに感謝するという意味があります。

お供え物には、季節の果物や、故人が好きだったものを選ぶのがおすすめです。

ただし肉や魚はお供えしないように注意しましょう。殺生をイメージさせるため仏教ではタブーとされています。

また食べ物をお墓にお供えする際は直接お墓に置くのではなく、半紙の上にお供えするようにしましょう。

 

数珠

お墓参りをする際、数珠は必需品ではありません。ただお墓参りの正しいマナーとして数珠は持参するものとされていて、数珠を手にかけて合掌するのがふさわしいです。もし自宅にあるようでしたら持っていくと良いでしょう。

 

掃除用具

後述しますが、お墓参りで一番最初に行うことは「お墓掃除」です。

お墓周辺のゴミ、落ち葉、雑草取り、墓石の水洗いなどを行います。

そのためお墓参りの際は掃除用具も持っていきます。具体的には、雑巾、バケツ、スポンジ、ほうき・チリトリ、軍手、ゴミ袋などが必要です。

墓石は傷つきやすいので、固いスポンジではなく柔らかいスポンジで傷つけないように水洗いしましょう。

掃除用具はお墓の管理事務所で貸し出している場合もあるので、事前に確認しておくと良いでしょう。

 

お墓参りの流れ・作法

ここからは正しいお墓参りの流れや作法についても紹介します。

お墓参りは手を合わせることが供養になるので、手ぶらで行って手を合わせるだけでも問題ありません。

ただお墓参りの基本的な流れや作法は今後のために知っておいて損はないので、この機会に理解を深めておきましょう。

 

① 本堂にお参りをする

もし寺院墓地 (お寺が管理している墓地)の場合は、お墓に行く前に本堂へお参りをしましょう。

本堂はお寺の中心的存在だからです。

お寺の住職や管理者がいらっしゃる場合には挨拶をするのが丁寧です。

 

② お墓の掃除をする

お墓の前に来たら、まずはお墓掃除をします。

まずお墓周辺のゴミや落ち葉拾い、雑草取りなどを行います。

次に墓石の汚れやほこりがある場合は、柄杓で水をかけて柔らかいタオルで拭き上げます。

汚れがひどい場合には柔らかいスポンジなどを使って水洗いしましょう。

 

③ お供え物をする

掃除が済んだら、お供え物をします。

まずはお花ですが、花立の水を綺麗な水に取り替えます。そして花立の高さと合うようにお花を切って、左右対称になるように花の向きを揃えてお供えします。

次にお水ですが、水受けがある場合は綺麗なお水を入れて、無い場合は湯呑にお水を入れます。

最後に食べ物や飲み物のお供えをします。食べ物は直接お墓の上に置かず、半紙の上に置くようにしましょう。半紙がない場合はハンカチなどでもOKです。

 

④ お線香をお供えする

お線香は束のまま火をつけて香炉にお供えします。

本来はろうそくの火からつけますが、屋外で風が強い場合はろうそくの火も消えやすいので、直接ライターやマッチなどで火をつけても問題ありません。

ちなみにお線香の火は息を吹きかけて消さないこと。仏教では人間の吐く息は穢れとされているためです。お線香の火を消す際は、手で仰ぐか、手を振って消すようにしましょう。

もし複数人でお参りに来ている場合は、お線香を分けて順番にお供えする、または代表者が束のままお供えして、他の方は手を合わせるだけでも大丈夫です。

順番にお線香をお供えする場合は、故人と縁が近い方からお供えしていきます。

 

⑤ 後片付け

最後に後片付けをして帰りましょう。

基本的に食べ物のお供え物は持ち帰る、またはその場で食べます。動物や虫などに荒らされる可能性があるからです。

また掃除の際に出たゴミや落ち葉、雑草などの処分は墓地によってルールが違うので確認しておきましょう。

 

お墓参りの注意点について

お墓参りでは「やってはいけないこと」も存在します。

下記の注意点を守りましょう。

  • お供え物はお墓に残さない
  • お酒やジュースを墓石にかけない
  • 火の始末をする
  • 霊園や墓地の規則を守る

 

お供え物はお墓に残さない

繰り返しになりますが、お供え物はお墓に残さないようにしましょう。

カラスに荒らされたり、食べ物が腐って虫が集まりお墓が汚くなってしまうからです。

必ず持ち帰るか、その場で食べるなどして、お墓に残さないように注意してください。

 

お酒やジュースを墓石にかけない

お酒やジュースを墓石にかける行為はしないように。

お酒に含まれるアルコールが石に染み込み、変色や変質、カビの原因になってしまうからです。ジュースに関してもサビの原因になってしまいます。

水以外は墓石にかけないこと、またお酒やジュースをお供えとして置く場合は、こぼれないようにフタは閉めたままのほうが良いでしょう。

 

火の始末をする

火の始末は必ず行ってください。

特に風の強い日は、ろうそくやお線香の火が周りの植物などに燃え移ってしまう可能性があります。

ろうそくの火は手で仰いで消す、またお線香の火は完全に燃え尽きるまで見届けてから帰宅するのが望ましいです。

どうしても時間がない場合には、お線香にお水をかけて消して、灰や残りの線香を片付けてから帰るようにしましょう。

 

霊園や墓地の規則を守る

その他に関しては、霊園や墓地の規則を守りましょう。

お供え物の持ち帰りのルールだったり、お花やろうそくなどもそのまま置いておいてはいけない場合もあります。

お墓参りの際は霊園や墓地の規則を守り、禁止とされていることはしないように注意しましょう。

 

お墓参りに適した時期

お墓参りは行ってはいけない日というのはありません。基本いつ行っても問題はありません。

ただ一般的には、お彼岸やお盆、お正月などにお参りをする方が多いです。

お彼岸は春分の日と秋分の日の前後にあり、あの世とこの世が最も通じあう時期と言われています。

お盆は多くの地域で8月の中旬にあり、ご先祖様の魂が返ってくる日とされているのでお墓参りには適した時期と言えます。

他にも、故人の命日であったり、人生の節目などにお墓参りに行く方が多いですね。

 

お墓参りに適した時間帯

お墓参りに行ってはいけない時間帯もありません。

基本的にはいつ行っても問題はありません。

ただお墓参りに何かの用事の後に行く「ついで参り」を、よく思わない人もいるので、できれば午前中の一番最初の用事に行くのがおすすめです。

もちろん様々な事情で行けない場合もあると思います。

夕方から夜にかけては足元も見えづらく転倒の危険があるので、できれば日中の明るい時間帯に行けるよう調整しましょう。

 

お墓参りに行きにくい方におすすめな方法

お墓参りは手を合わせるだけでもOKとはいえ、「足を悪くしてお墓参りに行けない」「お墓が遠くにあり中々行けない」といった方もいます。

そうした方の解決策としておすすめの方法を紹介します。

 

お墓参り代行を依頼する

世の中にはお墓参りの代行をしてくれる業者があります。

そうした業者にお墓参りを依頼するのも一つの方法です。

お墓参り代行というと抵抗があるかもしれませんが、お墓参りの代行は「代参」と呼ばれ、実は古くから行われてきた慣習です。

この記事を書いている「こころリンク」もお墓参り代行サービスを行っています。

お線香、お花、雑草取り、墓石の水洗いも実施して、1回15,400円~となっております。

詳しくは「こころリンクのお墓参り代行」でチェックしてみてください。

 

墓じまいをして、お参りしやすい供養を選ぶ

お寺や霊園へのお参りに行きにくい場合は、お墓参りのしやすい供養を選ぶという方法もあります。

例えば、納骨堂に納める、永代供養墓にする、手元供養にする、といった方法があります。

納骨堂であれば、駅からアクセスが良いところを選べば地理的にお墓参りが難しかった方のお悩みが解決できます。

また永代供養墓であれば供養や管理を寺院や霊園にお任せすることができます。

そしてご遺骨を置物や装飾品に加工して手元で保管できるようにして、手元供養=自宅供養するという方法もあります。

ただいずれの方法も、一旦お墓を閉じる=墓じまいを行う必要があるので、墓じまいに関する知識もつけておきましょう。

 

お墓参りに関するよくある質問

最後にお墓参りに関するよくある質問に回答していきたいと思います。

 

お墓参りの服装って決まりはあるの?

結論、決まりはありません。普段着で行っても全く問題ありません。

ただし派手な色や柄の服、露出の多い服装は避けましょう。

不快に思う人もいたり、お墓参りには適さない格好だからです。

お墓参りの服装についてもっと詳しく知りたい方は下記記事も参考にしてくださいね。

お墓参りの服装に決まりはある?【好ましい服装とマナー違反な装い】

「お墓参りに行く時の服装って何か決まりってあるのでしょうか?」 そんなお悩みを解決する記事を用意しました。 この記事を読めばお墓参りの服装について全て分かりますよ。 お墓参りに行く目的別に好ましい服装 ...

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お墓参りをしないと罰が当たったり運気が下がる?

結論、そんな事はありません。

遠方に住んでいる、時間が取れないなど、お墓参りに行けない事情は様々あります。

繰り返しますが、お墓参りで大切なのは故人を想う気持ちです。

お墓参りに行けなくても、自宅の仏壇に手を合わせるなどしてご先祖様に感謝を伝えましょう。

 

お墓参りは1人で行ってはいけないって本当?

1人で行っても問題ありません。

これは昔の人の言い伝えから来たものです。昔は、お墓は山の中や険しい場所にあったため1人で行くと危ないと言われていたからです。

現代ではお墓が住宅街にあったり、整地された霊園などがあるので、1人で行っても全く問題ないです。

 

まとめ

今回はお墓参りは手を合わせるだけでもOKか?という点について回答しつつ、お墓参りの仕方や作法についても紹介してきました。

繰り返しになりますが、お墓参りは手ぶらで行って手を合わせるだけでも問題ありません。

大切なのは故人を想う気持ちとお墓参りに行くことなので、あれこれ準備しないといけないというハードルは一旦置いておいて大丈夫です。

ただ、ちゃんとお墓参りをしたいという方は、本記事で紹介した持ち物やお墓参りの流れを参考にしてみてください。

それでは今回は以上です。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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