「午後にお墓参りをすると霊がついてくるって本当ですか?」
そんなお悩みを解決する記事を用意しました。
巷では都市伝説のようにささやかれている話ですが、結論から言うと「本当」です。
ただし1年の中で1日限定で、普段の日についてくるというわけではありません。
今回は午後にお墓参りに行くと霊がついてくるという真相について、またお墓参りのNG作法についても紹介していきますね。
午後にお墓参りをすると霊がついてくるのは「お盆」です
午後にお墓参りをすると霊がついてくると言われているのは「お盆」です。
お盆にはご先祖様が帰ってきてくれるからです。
霊がついてくるというよりかは、霊を迎えに行くという形になります。
霊がついてくるというと怖く聞こえますが、ご先祖様がついてきてくれるというのであれば怖い印象はなくなりますね。
お盆にはご先祖様が帰ってきてくれるので、「お迎え」と言って、先祖を仏壇に連れ帰るためにお墓まで迎えに行きます。多くの地域ではお盆の最初の日である8月13日の午後の時間帯に行います。
ちなみに、多くの地域でお盆の最終日である8月16日に先祖をお墓までお見送りすることを「見送り」と言います。見送りも午後から夕方の時間帯に行います。
そのため「午後にお墓参りをすると霊がついてくる」というのは、お盆の習わしからそういった話になったという説が有力です。
地縛霊とかそうした話は筆者には分かりかねる話ですが、普段の日にお墓参りをしたからといって霊がついてくるというわけではないので安心してくださいね。
普段はご先祖様の「魂」はお墓の中にはない
お墓には遺骨が入っているのでご先祖様が常にそこにいると思いがちですが、実はそうではありません。
昔から、魂魄(こんぱく)という考え方があり、人が亡くなると魂と魄(白骨)に分かれるとされているからです。遺骨はお墓の中ですが、魂は別のところにあるのです。
普段、魂はお墓の中にはなく山の奥(神道)やお浄土(仏教)にいて、お墓の前で手を合わせて故人を想うことで、故人があなたのところに来てくれます。
とはいえ故人が来てくれるのはお墓まで。普段の日に家までついてくることはないのです。
お盆は特別にご先祖様が帰ってきてくれる
ご先祖様が帰ってきてくれるお盆は3日間あります。地域により8月盆、7月盆と時期の違いがあります。
ご先祖様が家までついてきてくれるので、その間は家の仏壇を提灯で飾り、ご馳走を用意して家族みんなで賑やかに食卓を囲みます。
お盆だけ帰ってきてくれる意味
ご先祖様のありがたみを感じるためです。
お墓参りをすると霊がついてくるという話に戻りますが、お墓参りのたびにご先祖様がついてきて「いつもいる」となったらありがたみが薄れてしまいますよね。
また毎日のようにご先祖様がいて、ご先祖様を祀るためにご馳走を用意するのも大変ですし、家族全員で賑やかに過ごすというのも落ち着かないですよね。
だからお盆の3日間だけというのがちょうど良いのだと思います。
ご先祖様に怒られる!?NGお墓参り5選を紹介
ここまで話したように、午後にお墓参りにしたからといって普段の日に霊がついてくるわけではありません。
お墓参りは基本的にいつ行ってもOKです。
ただしご先祖様や周囲の人に迷惑をかけてしまう行為があるので、これから紹介することは注意してくださいね。
①派手な服や露出の多い服
お墓参りは私服で問題ないですが、その場にふさわしい服を選びましょう。
原色の派手な服や、タンクトップ、ミニスカートなど露出の多い服は、ご先祖様に失礼だとしてよく思わない人がいたりします。
また香水の匂いがキツイのも周囲の人を不快にさせてしまう可能性があるのでやめましょう。
②すぐにお線香をあげるのは良くない
お墓に来てすぐにお線香をあげるのは良くありません。
お墓参りには順序があるからです。
お墓参りの順序はまず掃除から。落ち葉や雑草、ゴミ、墓石のほこりや汚れを綺麗にします。
そしてお花やお供え物を差し上げて、ようやくお線香に火をつけてお供えします。
お墓に来てすぐにお線香をあげて帰るというのは絶対NGではないですが、時間に余裕があればお墓の掃除からすることをおすすめします。
③他人のお墓に手を合わせるのは良くない
他人のご先祖様があなたのことを身内だと思ってしまうからです。
あなたの家についていってしまうかもしれないので、あなたにとっても、他人の家にとっても良いことではありません。
そのため「向かい三軒両隣」といったように他人のお墓に手を合わせるのは控えましょう。
ただし、これがお墓参り代行だった場合は話が違います。
お墓参り代行は、家族の依頼で「家族の代わりにお参りをする」という主眼のもとやっているもので、家族からの伝言をお墓に語りかけてくれるからです。
④夕方~夜にかけて行くのはやめましょう
暗くて危険だからです。
暗くなると足元が見えづらくなるので転倒の危険があるのと、不審者に出くわす可能性もあるからです。
また霊園には閉園時間があるので、夕方~夜にかけて閉園時間ギリギリに行くのは霊園の管理者にも迷惑がかかります。
お墓参りは午前中~日中の明るい時間帯に行くようにしましょう。
⑤ お供え物を置いたままにしない
食べ物のお供え物をそのままお墓に置いて帰ってしまうと、カラスや虫などに荒らされたり、食べ物が腐ってお墓が汚れてしまう可能性があるからです。
そのため多くの霊園では、お供え物は持ち帰るという規則があります。
食べ物のお供え物は持ち帰って食べるか、もしくはその場で食べるとご利益があるとされています。
まとめ:お墓参りで霊がついくるのはお盆だけ
今回は午後にお墓参りに行くと霊がついてくるという真相についてまとめました。
お墓参りで霊がついてくるのは「お盆」だけです。
霊と言ってもご先祖様なので怖がることはありません。
お盆の「お迎え」の日には、ご先祖様をお墓から家の仏壇までお迎えに行って、「見送り」の日にはお墓までお見送りしてあげましょう。
普段の日のお墓参りでは霊がついてくることはありませんが、お墓までは来てくれます。お墓の前で手を合わせて故人を想いましょう。
それでは今回は以上です。
最後まで読んでいただきありがとうございました。