「お正月にお墓参りはしても良いものですか?何か注意点があれば知りたいです」
そんな疑問を解決する記事を用意しました。
この記事を読めば正月や年末年始のお墓参りのマナーや注意点が分かりますよ。
新年にお墓参りに行こうと考えている方はぜひ参考にしてくださいね。
お正月にお墓参りに行くのはOK?
結論、一般的には何の問題もありません。
お墓はご先祖様が眠っている場所なので、新年の挨拶として行くのはもちろん、365日お墓参りをしてはいけない日というのはないからです。
ただ、各宗派によって習慣が違ったり、地域やお寺、各家庭の考え方などによって異なったりはします。
例えば大晦日に行くのが決まりになっていたり、三が日中に行くといった習慣もあるようです。
また家族や親せきによっては「お墓参りは年末年始は行くべきではない」という人がいたり、地域によっては年末年始にお墓参りを避けるしきたりがあることも。
そうした習慣や話がある場合には年末年始のお墓参りは避けたほうがいいです。
ただそうした事がなければ、お正月にお墓参りをすることは全く問題ありません。
お正月にお墓参りはNGと言われる理由
お墓は死者が眠る場所、「お墓=お悔み事」といったイメージがあるからだと考えられています。
おめでたいお正月にお墓に行くことが、何となく抵抗を持つ人が少なくないからです。
そのため一部地域や宗派によってはお正月にお墓参りに行くのはタブーとされている場合もあり、気になる方は家族や親戚などに聞いて確認しておくといいでしょう。
お墓参りはお正月が最適な理由
一部地域や宗派によって考え方が違う場合もありますが、むしろお正月にお墓参りに行くのは最適だという考え方もあります。
お正月の意味に叶っているから
お正月というのは本来は「年神様(としがみさま)とご先祖様をお迎えして、感謝や子孫繁栄の祈りを込めて、ご挨拶やお祝いする」という意味があります。
この由来は「ご先祖様の霊は田や山の神になって、お正月には年神様になって子孫の繁栄を見守ってくれている」と、昔の人は考えていたからです。
そのため、お正月にお墓参りに行ってご先祖様に会いに行くことは、お正月の本来の意味に叶っているのです。
時間があって良いタイミングだから
お正月は田舎へ帰省する人が多いこと、またお正月は仕事が休みで時間が取りやすい時期でもあるからです。
家族や親戚が集まりやすい時期でもあるので、お正月の恒例行事としてお墓参りに行く家庭も少なくないです。
お正月のお墓参りでの注意点3つ
お正月のお墓参りは下記の3つの点を注意して行きましょう。
① 初詣とは違う日にすること
仏教と神道では考え方が違うからです。
お正月には初詣で神社へ行く方がほとんどだと思いますが、神道では「死=穢れ(けがれ)」として忌み嫌います。
そのためお墓参り後に初詣に行くことは、穢れを神社に持ち込むことになるので避けるべきと考えられています。
そのため初詣とお墓参りは違う日に行くのが良いです。
② ついで参りは避ける
ついで参りとは「何かのついでにお墓参りに行くこと」を言います。
お墓参り=ご先祖様への挨拶は最優先にすべきで、他の用事の後回しにすることはご先祖様へ失礼という考えがあります。
そのため、挨拶回りなどで何かとバタバタとするお正月ですが、同日にお墓参り以外の用意がある場合には、お墓参りを1日の始めに行ってから他の用事に出かけるようにしましょう。
とはいえ、せっかくお墓参りに行く時間やタイミングがあるのに、「ついで参り」を気にしてお墓参り自体に行かないのもよくありません。
現代社会は何か忙しい人が多く「ついで参りはNG」という考え方を気にする人も少なくなっています。なので、ついで参りを気にする人がいないか家族や親戚に確認してからお墓参りに行くようにしましょう。
③ お寺や霊園の開閉時間を守る
お寺や霊園は年末年始も開いている場合が多いですが、開園時間が普段と違うところもあります。
特に正月三が日は、休園や時間短縮されている場合もあったりします。
そのためお正月にお墓参りに行く際は、開園時間を確認してから行くようにしましょう。
またお正月の時期は日が暮れるのも早いです。16時台くらいには暗くなってきますし、日が暮れると寒さも増すので、時間に余裕をもってお墓参りに行きましょう。
お正月(年末年始)のお墓参りのマナー
お正月 (年末年始)のお墓参りのマナーについても紹介します。
できれば午前中から行くのが理想
お墓参りは明るい時間帯ならいつ行ってもOKですが、できれば午前中に行くのが良いとされています。
理由は前述した「ついで参り」を避けるためです。
ご先祖様への挨拶=お墓参りは最優先事項であるため、お墓参りは1日の一番始めに行うのが良いと考えらているからです。
そのため、やむを得ない事情がある場合を除いて、できれば一番最初の用事として午前中に行くようにしましょう。
大晦日は避けたほうがいい
お墓参りに行ってはいけない日はないので、大晦日に行っても問題はありません。
ただ大晦日はお寺や霊園も忙しい時期であることを理解していきましょう。
というのも、大晦日には年始に向けて墓地の大掃除を行っていることもあって、その時期に行くと邪魔になってしまう可能性もあります。
そのため、お寺や霊園への配慮として大晦日は避けて、その前の日までに済ませておくと良いでしょう。
喪中のお正月でもお墓参りは行ってもOK
喪中だからといってお正月のお墓参りを避ける必要はありません。
日本では、喪中のお正月は初詣を慎むという風習がありますが、それは神道の考え方に基づいたものになります。
一方で、仏教にはそうした考えがないため、喪中のお正月に行っても全く問題ありません。
むしろご先祖様に会いに行くのは供養の一環だと考えられています。
お正月のお墓参りで用意するもの
お正月のお墓参りといっても、普段のお墓参りと変わりはありません。
とはいえ、普段からお墓参りに行けておらず何を持っていくか分からない方は、以下のものを用意していきましょう。
お墓参りで用意するもの
・お線香
・お供えの花
・お供え物
・掃除道具
お線香
お墓参りの時にお線香をお供えするのは、お線香の香りがご先祖様や仏様に食事を捧げるという意味を持っているからです。
お線香をお供えする=良い香りを食べて頂きご先祖様や仏様に喜んで頂くことになります。
お線香とライター、できればろうそくも持参すると良いですね。
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お供えの花
お花の種類に決まりはないので、故人が好きだった色の花や種類などを選んだり、特にない場合は菊やユリ、またお正月なので華やかで目立つものも良いでしょう。
ちなみに、トゲのある花、毒のある花、匂いがキツイ花は避けたほうが良いとされています。
水やハサミなども用意すると便利です。
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お供え物
故人が好きだった食べ物や飲み物などがあれば、お供え物として用意するといいでしょう。
ちなみに、お供え物は置いたままにせず、その場で食べるか持ち帰るようにします。
そのまま置いておくと、動物に荒らされてお墓が汚れてしまう恐れがあるからです。
掃除道具
お墓参りは、お墓周りや墓石の掃除から始めるのが基本です。
そのためお墓掃除の道具を用意しましょう。
具体的には以下のモノになります。
- スポンジ
- 新品の雑巾・タオル
- 歯ブラシ
- ほうき
- ちりとり
- ゴミ袋
- 軍手
お墓周りのゴミや落ち葉掃除、雑草取り、墓石の水洗いに使うものです。どれも100均で揃うものなので事前に買っておくと良いですね。
今さら聞けない!お墓参りの流れや作法
最後にお墓参りの流れや作法について紹介します。お墓参りに行く前に必ず抑えておいてくださいね。
お墓参りの流れ
① お寺の住職・管理者に挨拶をする
お墓がお寺にある場合には本堂や寺務所で住職に挨拶、霊園の場合には管理者に挨拶をするのが理想とされています。
② お墓周辺の掃除をする
お墓の前までついたら合掌をして、まずは掃除をしましょう。
雑草の除去、落ち葉を拾う、墓石が汚れていたら新品の雑巾で水拭きします。新品の雑巾は浄巾(じょうきん)とも言われています。キレイになったら柄杓(ひしゃく)で墓石に水をかけて清めます。
③ お供え物やお線香をあげる
お墓の掃除の後に、お花や食べ物、お線香をあげます。お花は花立の水を変えてお供えしましょう。食べ物は半紙やハンカチなどの上に置いてお供えします。お線香は束のまま火をつけて、一緒に来た人に配ります。お線香が皆に行き届いたら、故人との縁が深い順番にお線香を上げていきます。お線香を上げる際は静かに合掌を。故人への思いを伝え終えたら、後片付けをしてお墓を後にします。
以上が基本の流れになりますが、何よりも大切なことは故人を思う気持ちがあることです。
そのため時間がなかったり、お供え物が用意できなかったときでも、手を合わせるだけでも気持ちを伝えることはできるでしょう。
まとめ
今回はお正月(年末年始)のお墓参りのマナーや注意点について紹介しました。
結論、お正月にお墓参りに行っても問題ありません。
ただ、各宗派によって習慣が違ったり、地域やお寺、各家庭の考え方などによって異なったりするので、家族や親戚に確認してから行くようにしてくださいね。
またお正月のお墓参りといっても普段のお墓参りとすることは一緒です。
お線香、お供え用の花、お供え物、掃除道具を持ってお墓参りに行きましょう。
それでは今回は以上です。
最後まで読んでいただきありがとうございました。